2025年10月21日夜、首相官邸での就任記者会見において、高市早苗首相は次のように語りました。
「韓国のりは大好き。韓国コスメ(化粧品)も使っている。韓国ドラマも見ている」
この一言、ちょっと“ラフ”な感じではありますが、実は日韓関係・文化交流・消費トレンドという観点から見れば、ちょっと興味深い発信です。この記事では「なぜこの発言が話題になるのか」「日韓交流の可能性」「消費・文化面での注目ポイント」という3つの視点から軽く整理します。
1. なぜこの発言が話題になるのか
- 首相という公的な立場の人が、親しみを感じさせる“好きな国の文化・商品”をあえて名指しで言ったという点で、従来の“外交発言”とは少しトーンが異なります。
- 日韓の政治・外交関係は過去に緊張した局面も多く、隣国ながら“距離感”を意識されることが少なくありません。そこに「好きです」「使っています」「見ています」といった“生活者目線”的コメントが加わることで、「もっと身近な関係を築きたい」というメッセージとも読み取れます。
- 同時に、韓国メディア向けの質問に対してこのような発言をすることで、「韓国を重要なパートナーと捉えている」という姿勢を示したとも解釈できます。 (Reuters Japan)
2. 日韓交流のチャンスとしての「文化・消費」領域
この発言を契機に、次のような「文化・消費面での交流」の可能性が見えてきます。
- “韓国のり”という食文化アイテム:海苔は日本でも馴染み深いですが、「韓国のり」という形での“味の違いや調理バリエーション”が改めて注目されるかもしれません。日本側から見ても“韓国由来”というラベルが“新鮮さ”を演出します。
- “韓国コスメ”というビューティーアイテム:最近、韓国発のスキンケア・コスメブランドは日本でも人気を高めています。首相が「使っている」と言うことで、いわば“お墨付き”的な印象が付き、消費者の心理に少し影響を与える可能性があります。
- “韓国ドラマ”というメディア文化:ドラマ/エンタメは“国を越えた共感”を生みやすいメディアです。首相が「見ている」と語ることで、「個人的にも関心があります」という姿勢を見せ、文化的な“距離”を縮めようという意向を感じさせます。
- これら“食+美容+エンタメ”という“生活”のパーツを通じて、外交・経済・安全保障といった“硬いテーマ”とは別次元で、日韓間の「暮らしレベルの交流」を盛り上げるきっかけになり得ます。
3. 消費・文化面で注目しておきたいポイント
そして「じゃあ実務的にどう見るか」というところで、消費・文化の観点から押さえておきたいポイントです。
- ブランド/商品選びの“信頼”と“ストーリー”:例えば「韓国のり」であれば、素材・製法・味付けの違いが“韓国ならでは”として訴求できます。「韓国コスメ」も、ブランドの背景・成分・トレンド性が鍵になります。
- “親しみ”と“ハードル”のバランス:首相の発言は“好きです”という親しみを示すものですが、消費者としては「試してみたい」「欲しい」と思っても、「輸入コスト」「成分表示の違い」「ブランドの信頼」といったハードルがあります。そこをどう下げられるかが重要です。
- メディア/SNSでの拡散:このような“好き”発言がメディアに出ると、SNSで“どこのコスメですか?”“韓国のりどこで買えます?”などと広がる可能性があります。ブランドにとっては良いきっかけです。
- 文化交流を商機に変える構図:ただ“好き”なだけで終わらせず、例えば「日韓コラボ海苔」や「韓国ブランド×日本限定パッケージ」など、文化を起点に商品やサービスを作ることが戦略的です。
- 消費と外交のリンク:首相が文化・消費品に言及した背景には、“隣国との関係を強化したい”という外交・戦略的意図も読み取れます。消費トレンドとしても「隣国への関心」が高まるなら、ブランド・企業もその流れを捉えるべきです。
終わりに
高市早苗首相の「韓国のり好き、コスメ使ってます、韓国ドラマ見てます」という発言は、軽い印象を与えるかもしれませんが、実は「文化・消費を通じた日韓の“距離縮め”」というメッセージとも読めます。
読者の皆さんも、もし“気になる韓国コスメ”や“試したい韓国のり”があれば、ぜひ“なぜそれが魅力的なのか”“どこが日本と違うのか”という視点でチェックしてみてください。そして、「文化×消費×交流」という観点で、日韓関係をちょっと“身近に”感じてみるのも面白いかもしれません。

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